ゴールとの距離感を測る──「これはゴール?それとも途中?」で迷走を防ぐ思考術【Prompt.003】

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「今考えていることって、本当に目的に向かって進んでるのかな?」
企画や議論がどんどん深掘りされていく中で、ふとそんな疑問が浮かんだことはありませんか?

あるいは、やたらと細部ばかり詰めていて、
「そもそも何を達成したいんだっけ?」と立ち戻る必要がある──。

こうした“目的とのズレ”を防ぐための問いが、こちらです:

「これは“ゴール”に近い内容ですか?それとも“途中の詳細”に関するものですか?」

この記事では、この問いがなぜ有効なのか、どんな場面でどう使えばいいのかを、わかりやすく解説していきます。


目次

【フェーズ1:認知・目的理解 × 技術1:具体⇄抽象】


想定される状況

目的との距離感を測りたいとき

プロジェクトの途中で、
・話題が枝葉に逸れてしまう
・思考が細かくなりすぎる
・会議の論点が膨らみすぎる

といった状況がよくあります。

このまま進んで大丈夫なのか?
今やっていることは、目的からズレていないか?

そんな不安がよぎるときこそ、**「ゴールとの距離感を確かめる問い」**が必要です。


プロンプト

これは“ゴール”に近い内容ですか?それとも“途中の詳細”に関するものですか?

この質問は、今自分たちがどの段階にいるかを客観的に見直すフレームです。
話している内容や考えていることが、「達成すべき目的」とどのくらい離れているかを瞬時に可視化できます。


期待される効果

話や思考が“ゴール”に近づいているかを自覚できる。


なぜ“目的との距離感”が迷走を防ぐのか?

私たちは、話しているうちに“目の前の話題”に集中してしまいます。
気づけば本来の目的から遠ざかり、プロジェクトが迷走することも。

この問いを使うことで、以下のような効果が生まれます:

  • 今の話が「結果に直結するのか」「プロセスに関するのか」がはっきりする
  • ゴールを再確認することで優先順位を整理できる
  • 必要なら目的を再定義し直すきっかけにもなる

つまり、「いま話していることの立ち位置」がつかめるようになるのです。


思考が“途中の詳細”に偏る典型例と対処法

仕様の議論ばかりで終わる

→解決策:一度問い直す
「そもそもこの仕様って、ゴールの何に貢献するんだっけ?」

数字ばかり集めて方向性が見えない

→解決策:上位の目的とつなぎ直す
「この分析結果は、何を決めるために必要なんだろう?」

会議が“実行方法”ばかりで戦略が見えない

→解決策:階層を上げて問い直す
「そもそも何を達成したいかから逆算して、この方法は妥当?」

このように、話の階層を見直すだけで、議論の精度と方向性が大きく変わります。


「途中かゴールか」を判断する基準

「ゴールに近い」とは何か?を判断するには、以下の2つの問いが役立ちます:

  1. この話題が、最終成果物や意思決定に直結しているか?
  2. この情報がないと、次のフェーズに進めないか?

これらに「Yes」と答えられる内容はゴールに近い。
それ以外は“途中の詳細”であることが多いです。

この判断基準を持つことで、「今どこを歩いているのか」が明確になります。


会議・企画・ライティングでも応用できる

会議の進行に活用

「これはゴールに近い内容ですか?」と聞くだけで、参加者全員が“目的に立ち戻る”きっかけになります。

発散しがちな議論でも、「それは次の段階で議論しよう」と整理しやすくなります。


企画・資料作成時のセルフチェック

自分の案やスライドに対して問いかけてみてください。

「これはゴールを示してる?それとも途中経過?」

構成にブレがあるとき、内容が伝わらないとき、多くの場合はこの区別が曖昧です。
プロの企画書ほど「目的→方法→詳細」が明確に階層化されています。


執筆・ブログ記事にも活用

記事を書いていて「何が言いたいんだっけ?」と思ったときにも使えます。

  • 見出しやリード文 → ゴールに近い内容
  • データ・引用・補足 → 途中の詳細

この視点を持って整理すると、構成が一気にクリアになります。


抽象と具体を行き来する力が育つ

この問いが自然にできるようになると、思考が上位目的と現実行動を往復するようになります。

これはまさに、「抽象⇄具体の往復力」。

  • ゴール(抽象)から今やっていること(具体)を確認する
  • 今の行動(具体)を、目的(抽象)と照合してズレを修正する

この癖を持つことで、常に“目的に沿った行動”が取れるようになります。


「これはゴール?途中?」で自分の思考に立ち返ろう

忙しさに追われる中で、気づけば「考えること自体が目的」になっていることがあります。
そうなる前に、ぜひこの問いを活用してください。

「これは“ゴール”に近い内容ですか?それとも“途中の詳細”に関するものですか?」

この一言が、あなたの思考を目的に戻し、行動に芯を通します。
迷わず進みたいとき、方向を見失ったときの“思考の現在地チェック”に最適な問いです。

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