思考が停滞したときは──「最初・中盤・最後のどこで詰まっているか?」で突破口を見つける方法【Prompt.004】

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「あれ?なんだか考えが止まってしまった…」
アイデアが出ない、話がまとまらない、判断がつかない──。

思考が前に進まないと感じたとき、
その“詰まり”はどこで起きているのでしょうか?

そんなときに役立つのが、この問いです。

「この件は、最初・中盤・最後のどの段階で停滞していますか?」

たったこれだけの問いかけで、状況が一気にクリアになることがあります。
この記事では、思考の詰まりを可視化するこのプロンプトの効果と活用法を、具体例を交えてご紹介します。


目次

【フェーズ1:認知・目的理解 × 技術1:具体⇄抽象】


想定される状況

思考がどこで停滞しているか見たいとき

  • アイデアが出ない
  • 話がまとまらない
  • 判断が止まってしまう

そんなとき、「なぜ詰まっているか?」を考えるより、
**「どこで詰まっているか?」**を見極める方が早く問題を特定できます。


プロンプト

この件は、最初・中盤・最後のどの段階で停滞していますか?

この問いは、思考の流れを3フェーズに分解することで、停滞の場所を特定するための“構造化質問”です。


期待される効果

“思考の詰まり”がどこで生じているかが可視化され、言語化できる。


思考の詰まりは「場所」がわかれば対処できる

人間の思考は、つねに“流れ”の中にあります。

  • 最初:目的・問い・出発点
  • 中盤:整理・分析・比較
  • 最後:判断・決定・行動

このどこかで止まっていると、全体が動かなくなるのです。

このプロンプトは、その**“停滞ポイント”をあぶり出すレンズ**になります。


3つのフェーズ別──停滞パターンと突破口

① 最初で詰まる:問い・目的が曖昧

症状:
・何から考えればいいか分からない
・目的がふわっとしている
・方向性が決まらない

打開策:
・「そもそも何を達成したいのか?」を言語化する
・問いを10文字以内で定義し直してみる
・自分が「なぜこれをやろうとしているのか」を再確認する


② 中盤で詰まる:情報の整理・構造化

症状:
・情報が多すぎて頭が混乱する
・要素を並べているだけで進まない
・判断基準が見えてこない

打開策:
・図にする/分類する/比較する
・「これは具体?抽象?」と問い直す
・他者の視点を借りて見直す(例:「部下に説明するとしたら?」)


③ 最後で詰まる:決断・アウトプット・行動

症状:
・決断がつかない
・答えが出ないまま先延ばしに
・行動に移せずモヤモヤする

打開策:
・選択肢のメリット・デメリットを明文化
・「今決めないと何が起こるか?」を逆算する
・“一歩だけの行動”に落とし込んでみる


なぜ「どこで詰まっているか」を意識するべきか?

「思考が詰まった」と感じるとき、多くの人は“もっと情報が必要だ”と考えます。
しかし、本質は“情報”ではなく、“構造の問題”であることがほとんどです。

この問いによって、思考の構造を3段階に切り分けると、

  • 「ああ、今はまだスタート地点で迷ってたのか」
  • 「結論が出ないのは情報整理が甘かったからか」
  • 「やることは分かってるのに決断が怖いんだな」

というふうに、自分の思考の現在地が明確になります。


実際の場面でどう使う?

会議で議論が止まっているとき

「この件、どの段階で止まってますか?まだ出発点?それとも判断の手前?」

この問いを投げるだけで、
・「そもそも論に戻ろう」
・「前提は揃ってるから決めよう」
など、全体が一気に整理されていきます。


一人で企画やライティングに詰まっているとき

頭の中がごちゃごちゃしてきたら、この問いを自分に向けてみてください。

「今、最初・中盤・最後のどこで止まってる?」

そうすると、手をつけるべき優先ポイントが自然に見えてきます。


「具体⇄抽象」の往復で詰まりを超える

この問いは、“構造化”と“階層認識”を同時に促します。
それができるのは、「具体⇄抽象」の技術が背景にあるからです。

  • 最初(抽象):目的・問い・テーマ設定
  • 中盤(中間):情報・構造・視点
  • 最後(具体):決断・行動・実行

つまり、この問いを投げることで、自分の思考がどの層にあるのか=どの抽象度にあるかを見抜けるようになるのです。


思考に流れをつくるための一言

詰まった思考は、たいてい“自分でも気づかない階層”で止まっています。

そんなとき、問いかけるだけで全体像が見え、次に進めるようになる──
それがこの一言の力です。

「この件は、最初・中盤・最後のどの段階で停滞していますか?」

このシンプルな問いが、あなたの思考を次のステージに引き上げてくれるはずです。

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