頭の中のモヤモヤ──「多すぎる」のか「決められない」のか?を見極めるシンプルな質問【Prompt.006】

prompt.006

なんだかモヤモヤして、思考が進まない。
ToDoリストを前に固まってしまったり、資料を開いても手が止まることってありませんか?

そんなとき、ただ「やる気が出ない」や「集中できない」と片づけてしまうと、本質的な問題が見えないままです。
実はそのモヤモヤには、明確な“正体”があるのです。

そこで、こんな問いを自分に投げかけてみてください:

「今、本当に困っているのは、“やることが多い”ことですか?それとも“決められない”ことですか?」

この記事では、この一言が持つ力と、どのように活用すれば思考の霧が晴れるのかを、事例を交えて詳しくご紹介します。


目次

【フェーズ1:認知・目的理解 × 技術2:問いの精度】


想定される状況

モヤモヤの正体をはっきりさせたいとき

  • 頭がごちゃごちゃしている
  • 考えても前に進まない
  • なぜ詰まっているのか自分でもよく分からない

そんなとき、いきなり答えを出そうとせずに、**“状態を整理する問い”**が必要になります。


プロンプト

今、本当に困っているのは、“やることが多い”ことですか?それとも“決められない”ことですか?

この問いの優れている点は、**“モヤモヤの原因を2択で切り分ける”**というシンプルな構造にあります。


期待される効果

モヤモヤの“正体”が明確になり、対処すべき優先課題が定まる。


モヤモヤは“抽象的な状態”だから対処できない

多くの人が、「なんとなく不安」「なんだか手につかない」と感じるとき、
それが「感情の問題」だと勘違いしがちです。

でも実際には、

  • 情報が多すぎる(=過負荷)
  • 判断がつかない(=未定義)

この2つのどちらか、もしくは両方が、原因になっていることが多いのです。

このプロンプトは、それを構造的に切り分けてくれる問いです。


「やることが多い」とき vs 「決められない」とき

① やることが多い(量的問題)

症状:

  • ToDoが山積み
  • 優先順位がつけられない
  • 頭がオーバーヒートしている

対処法:

  • 全部書き出す
  • 「今やらないこと」を決める
  • 他の人に頼めるものを切り出す

キーワード: 整理・削減・委譲


② 決められない(判断の問題)

症状:

  • 選択肢があるが選べない
  • 情報が足りない
  • 失敗を恐れて先延ばししている

対処法:

  • 判断基準を明文化する
  • 「失敗したらどうなるか」を明確にする
  • 1つだけ小さく試してみる(スモールステップ)

キーワード: 判断・仮説・行動


この問いを使うと得られる3つの効果

  1. 「自分の今の状態」が言語化される
     → 状況に合わせて対処方法が明確になる。
  2. 無意識のモヤモヤが「構造」として見える
     → 感情ではなく“状態の問題”として捉え直せる。
  3. 自分の思考や行動に“起点”が生まれる
     → 一歩踏み出すきっかけになる。

実際の使いどころと活用例

会議で論点が整理されていないとき

議論が散らかって進まないときに:

「この混乱、要因は“情報が多すぎる”のか、“何を決めたいか不明確”なのか?」

と問いかければ、話し合うべきポイントが明確になります。


チームメンバーが止まっているとき

部下や同僚が作業で手が止まっているときに:

「今つまずいているのって、やること多すぎる?それとも判断が難しい?」

と聞くだけで、支援のアプローチが変わるのです。


自分の頭が混乱しているとき

朝や昼の休憩時間に、自分にこう問いかけてください:

「このモヤモヤ、整理が足りないのか?それとも決めることが怖いのか?」

そこに気づけば、思考の流れが再び動き出します。


「問いの精度」が状況整理の鍵になる

このプロンプトは、**問いの精度(技術2)**に基づいています。

問いを具体的に設計することで、

  • 不明確な状態が構造化される
  • 認知が整理される
  • 次の行動が明確になる

という流れが自然と生まれるのです。


状況に名前をつけることで、動けるようになる

“モヤモヤ”のままだと人は動けません。
でも、“やることが多い” or “決められない”と名前をつけるだけで、不安や停滞は驚くほど軽くなります。

そして、その整理の第一歩となるのが、このシンプルな問いです。

「今、本当に困っているのは、“やることが多い”ことですか?それとも“決められない”ことですか?」

自分自身にも、チームにも、ぜひ使ってみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次